「うわ…凄く埃っぽいね」 「ええ。もうすぐ掃除するつもり。」 私はサト君の手を引いて奥の全身鏡を指差した。 「ほら、あれがヨル。」 「ヨルちゃん?」 サト君が首を傾げた。 何がおかしいのか私には理解出来ない。 「ええ。」 「あれはアサちゃんじゃないの?」 「違うわ。鏡の中の私はワタシじゃないの。双子みたいなものよ」 サト君は怪訝な顔をした。