ソファに腰掛けると、
穂花はアイスココアとドーナツを持ってきてくれた。
「いただきます~」
一応空腹だった私は、遠慮なく食べることにした。
「ご飯食べなかったの?」
「うん、、」
穂花は、いつでもなんでもお見通し。
穂花のいうことに、間違いがないくらい。
「そりゃ、お腹空いてるよね」
優しくなだめるような、そんな声。
「食べ終わったらさ、話してごらん」
穂花には、何でも話す。ううん、話してしまうんだ。
「ありがとう」
私はドーナツを食べ終え、
ゆっくりと口を開いた。
そして、先生のこと…ままのこと……家出のこと…全部話した。
聞いてる時の穂花は、うんうんと頷いて聞いてくれた。
ただ、それだけで心は軽くなった。

