そんなことを思いながら残りの授業を受けた。

「じゃあ、頑張っておいでね」

「うん!千晃ありがとう」

帰り道ずっと、ドキドキしてた。
なんて言おうか?怒られるんじゃないか?先生のことを許してくれないんじゃないか?

頭の中でとにかく考えた。

気づいたら家の前まで来ていた。

いつもより早く感じたのは、多分話すのが嫌だからだと思う。

鍵を開けて、ドアをゆっくりと引く。

「ふぅ…ただいま~」

…あれ?誰もいない??
なんだ…変に焦って馬鹿みたいだなぁ

「希美?なにしてるの?玄関で立ちっぱなしで」

「うわっ!!」

いきなり、後ろから声をかけられて私は反射的にビックリする。

「まま、びっくりさせないでよ」

「勝手にびっくりしてんのはあんたでしょ」