「塾の先生なんだけどさ、優しーの!」

はい、さすが先生キラー。
学校にいなければ、塾っすか。

もう、驚き通り越して尊敬します。

「よかったね、おめでとう」

「うん、ありがとう!まぁ、希美も頑張りなよ?加賀先生は、強敵だから。でも、先生きっと希美のことお気に入りだよ」

「え?なんで、そう思うの?」

「いや、だって希美の名前しか覚えてないって噂だよ?」

…え?なにそれ、どゆこと??

「噂って?」

「希美のこと“相山さん”っていうじゃん?希美以外の人は名前呼ばれないから!“君”とかでしか呼ばれないから!あ、私のことも“相山さんの友達”だしね〜?呼ばれたことないってみんないってるし!」

そんなことあるんだ…でもそれって、たまたまなんじゃ??

「そんなの、たまたまなんじゃない?多分、私が病気だからたまたまだよきっと!」

「それはどーかな〜?」

千晃はニヤニヤしながら、こちらを見てくる。