「相山さん」
「…せ、先生。べ、ベッド汚くしてすいません…す、すぐ片付けて出ていきます…ね…へへ」
「ばかかよ」
……わたし、今先生に抱きしめられてる?
「無理して笑うな、泣きそうなくせに。ベッド汚したことより髪の毛の方が大事だろ」
「せんせぇ、、ふぇ…」
先生の言葉にたくさんの涙が溢れる。
「ほら、泣くな」
先生は、抱きしめたまま頭をなでてくれる。
「……とりあえず、髪の毛やるか。今日の授業はなしだな」
私から離れると、机の中からクシとハサミを持ってきた。
「じっとしてろよ」
コクっと頷くと、
先生は私の髪の毛を切り始めた。
えっえ!
驚きのことで私の涙は引っ込んだ。

