「や、やだッ!理子やめてッ」
「まずは、その髪の毛切ってやる」
理子は、持っていたハサミで私の髪の毛を切る。
「やだ、やめてっ…お願いだから」
泣いて叫んでお願いする私。
それでも、切るのをやめない。
背中の真ん中くらいまであった髪の毛は肩くらいまで短くなった。
「なにしてんだ」
いつ入ってきたのか…いつからいたのか知らないけど…その声の持ち主は、
「か、加賀先生…。あ、あれ?会議じゃ」
「……そんなことは、どーでもいい。相山さんに何してるんだ」
「……せ、先生が悪いのよ!!希美ばっかりっ、そんなんだから…もう、いい!」
理子は、泣きながら保健室を出た。
私は、ベッドの上に切られた髪に囲まれながら座っていた。

