「先生、料理とかできるんですね」

「まぁ、最低限は」

すごいなぁ…。

「5時間目始まるチャイムまでに食べ終われよ」

「あ、はい」

先生は、自分の机に向かって仕事をしながらパンを食べている。

「先生~、一緒にご飯食べよ?」

「…仕事あるから」

「ご飯中くらい仕事やめてください、ひとりで食べるより2人で食べた方が美味しいですよ?」

「…ったく、今回だけだからな」

そう言って先生は、私の隣に座る。

「先生って、素直じゃないですね」

「…バカにしてんの?早く食え」

ちょっと、冷たいけど…でも、このやりとりが楽しいって思えてしまう。


─────コンコン

「しつれいします〜、せんせ?」

入ってきたのは、理子。

「…なんで、あんたが……せんせ、また来るね」

理子は、すぐいなくなった。
…私の気持ちは不安感に変わる。

「大丈夫?顔色悪いけど」

「いや、なにも!そ、それより理子いいんですか?」

「理子??あー、今の子?別に、いいんじゃない?見た感じ体調悪い感じしなかったし」

そうだ、先生は生徒に興味無いんだっけ。
だからといって、、んー。

あ、私は今やっと穂花の言葉を思い出した。
理子に気をつけてって言ってたことを。