「変なとこ見せて悪かったな」
「い、いえ…モテるんですね。先生」
「どーだろね?みんな見た目でしょ」
見た目はモテるって自覚してるんだ。
って、なにを私は普通に話してるんだ!
「はい」
いきなり渡されたのは、マグカップ。
いつの間に持ってきたんだろ?
「ホットミルク…?」
「ん。それ身体落ち着くから飲んで待ってて」
「う、うん」
…先生って、冷たいと思ってたけど実はいい人なのかもしれない。
机に向かって残りの仕事をこなしている。
少し湯気がたっているホットミルクを口に運ぶ。ホットミルクの優しい甘さが身体中に染み渡ってほっとする。
「おいしい…」
「でしょ?」
仕事をしながら返事を返してくれる。
こないだの先生とは全然違う優しい先生。
これは、熱のせいなのだろうか?

