「ちょっ……せんっ、せ?」

「ちょっとこーしてたい」

先生は、
耳元でボソッという。

いきなりのことに涙は引っ込み、
心臓がドキドキうるさい、

静かにして、
先生に聞こえちゃうでしょ


どれくらい経ったのか、
1分なのか3分なのか、
1分も経ってないのか、
もうわかんないけど…

私にとっては一瞬の出来事だった。

「じゃあ、降りるか」

「ソーデスネ」

抱きしめてきた割に、
普通の態度の先生。

私は顔が真っ赤だと言うのに……
自分でもわかるくらい赤い、と思う。


「顔赤い、大丈夫?」

誰のせいだと思ってるんですか
意地悪で言ってるのか素なのか、、
無表情だから読み取れないけど、
先生は優しいってことだけはわかる。

そして、私にとっては特別な大切な大きな存在であることは間違いない。

「大丈夫です!!」

大好きです、先生。