〜加賀side〜

保健室から、
席を外して戻ってみたら
いつの間にか女子生徒の塊が…

もう、めんどくさい事は勘弁。


そう思ってたら、
見慣れた後ろ姿を見つけた。


「夏休みの宿題終わったの?」

夏休み始まって二日目なわけで、
宿題が終わってるわけがないことくらいわかってるが、そんなわかりきったことを俺は聞く。

「先生!」

相山 希美はほかの生徒とは違う。

目が離せなくて、
つい手を差し伸べたくなるそんな奴。

特別可愛いわけでもないし、
特別何がいいってわけでもないが、

見てたら、笑えてくる。
一緒にいて楽しいって思える。


そんなこと、本人には言ってやらないけど。


「暇人だね、相山さん」

「べ、べつに!学校が恋しくなったから…」


勉強嫌いなくせに、よく言うよ