特別になれますか?


その後もあちらこちら回って、
あっという間に夕方。

私と先生は、
屋上に来ている

「楽しい時間はあっという間ですね」

「ん」

「はぁぁぁ。今日が終わるんだなぁ」

やだなぁ。
終わって欲しくない、この時間。

「けど、すぐ夏休みじゃん」

「そーですけど、、」

「やなの?」

「いや、楽しみですよ?けど、、先生に会えなくなるのはなぁって」

って、私…何言ってるんだ//

「別に会いに来れば?夏休みも俺仕事あるし?」

「来ていいんですか?!」

思ってもない発言で、
私は驚きを隠せない。

「毎年、会いに来る人たくさんいるし」

「え?」

「在校生も卒業生も毎日のように来るよ。ほんとに夏休み?って思うくらい」

な、なんだ…
私だけ特別ってことではないのね。
まぁ、そりゃそーか…

「さ、そろそろ戻る?クラスで集まってる頃じゃない?」

あ、もう…そんな時間か……
戻りたくないなぁ。

────バンッ

勢いよく屋上のドアが開けられ
ドアの向こうには鈴木さんが立っていた。

「ハァハァ…み、見つけましたよ…」

え、あ…私いなかったから
探しに来てくれたのかな?

「ご、ごめんなさい…鈴木さ「加賀先生!ちょっと、いいですか?!」…え?」

私ではなく、加賀先生?