特別になれますか?


「どうして、そんなに冷たいこと…言うんですか」

自分が醜い。
必死すぎて馬鹿みたい。

泣くな、わたし。

「ヒック…グスッ」

「うん、ごめん。きつく言いすぎた」

先生は、
ベッドに座り私の頭をポンポンと撫でる

この手が優しい

「俺はさ、希美に無理して欲しくないだけ。俺のせいで、倒れられるなんて嫌でしょ」

「…先生」

わかってた。
先生は私の為を思って、
叱ってくれたってことくらい

「…体調よくなったなら、行く?」

「え…?」

「行きたかったんでしょ?約束だし」

「…い、いきます!」

気づいたらピタリと泣き止んでいて、
子供みたいに、わがままな私。
先生は、私に魔法をかけてくれた…

泣き止む魔法

「じゃあ、約束して。もう、無理しないって」

「…わ、わかりました」

先生のためなら、
少しくらいの無理はしちゃうかも…