特別になれますか?


***

「んっ…」

目を開けると、
いつもの保健室の天井が目に入る。

あぁ、私…
あの時倒れちゃったんだ

「相山さん、起きた?」

先生の声を聞いて、
慌てて身体を起こすと
いつものように無表情の先生が立っている

「先生…」

「ちょっと、無理しすぎたんじゃない?いろいろ、頑張ってたし」

「先生…あのね、私ね」

「今日、どうして休まなかったの?倒れたらみんなに迷惑かかることわかってたよね?」

なんでだろう…
先生の言ってる事は、
当然のことで、合ってる事ばかりで、
なのに……
心に強く突き刺さる。

「…私、どうしても…先生と…一緒に歩きたかったから…嬉しかったの…とっても…なのに……」

私って、とっても欲深い。
そばにいられるだけで幸せなはずなのに、
隣にいたいって思ってしまってるなんて…