着替えてから、穂花のところへ行く。
「希美、お疲れ様」
「ありがとう」
「いい演技だったよ」
「そんなことないよ〜」
いい演技だったか、どーか別として…
最後までやりきれたことが何より嬉しい。
「このあとのガールズコレクション出るんだっけ？」
「そーなの…言っちゃえばそっちの方が緊張してる……」
「あ、そーなのか！でも、大丈夫でしょう」
「どこから湧いてくるのその自信」
「私の勘だけど？…ねぇ、あれ先生だよね？ずっと、希美のこと見てるけど…」
ドアの方に立っているのは確かに加賀先生だ
手招きをして来てという合図をしている
「い、行ってくるね」
「仲直りしたの？」
「一応」
「いってらっしゃい」
私は、先生のところへできるだけ早く行きたかったから走った。
ちょっとの緊張を持ちながら。
