教室は、脚立が倒れたせいで少し荒れていた。

「はぁ…」

私はその場にしゃがみこむ。

あの時、私が眩暈に襲われなかったら…
脚立も倒れなくて教室が壊れなかったのに…
落ちなかったら、翔也くんが怪我する必要もなかったのに…

私ってやっぱり迷惑しかかけない。

1人で出来るとか言って…
明日みんな来たらショック受けるだろうな…

私の目からは堪えていた涙が流れる。

「ヒックッ…ウゥ…」

先生に冷たくしちゃって…
私って最低だ…。

「ばーか、何泣いてんだよ」

「ふぇ?」

顔を上げると、
先生が目の前にしゃがんでいた。


「泣いてる暇があるなら、教室の修復するよ。俺も手伝うから」

「…ッ……」

「だから、泣くな」

そういって、私の頭をなでる。