「相山さーん」

「あ、鈴木さん」

後ろから声をかけてきたのは、鈴木さん

「向こうで、神山くんが劇の練習してるから一緒に練習してきて」

「あ、はい」

鈴木さんって、やっぱりしっかりしてるなぁ。
メガネをかけているからオドオドした感じなのかと思ったら、思った事はめっちゃはっきり言うし…よく見たら美人なんだよなぁ。

とりあえず、空き教室で練習しているらしいので…空き教室に行く。

ドアの窓から中を覗くと、翔也くんが王子様の練習をしていた。

それが、すごく真面目に練習していて…
思わず見とれてしまった。

本物の王子様みたい。

「希美~なーにみてるの?」

後ろから声をかけられて、思わずびっくりする。

「なんだ…理子か」

声をかけてきたのは理子。

「なにさー、って翔也くんじゃん!」

──────ガラッ

「翔也くん!3人で練習しよー!」

理子は、さっさと教室の中へ入っていく。