保健室を出ると理子が涙目で立っていた。

「…なんで、なんで希美だけおでこに手当てられてるの?!」

「なんでって、理子が希美具合悪いって差し出したんでしょ?希美のせいにして」

「千晃は、黙ってて」

…あ、そっか。
そうだよね…理子にとって先生は好きな人なんだ。

「ごめんね、理子っ」

「もう、いいっ」

理子は走っていってしまった。

「気にすることないよ、元はといえば理子が悪いんだし?明日は二人で行こ」

「え、明日も行くの?!」

「うん!毎日あったら、少しは心開いてくれるかと」

「めげないね」

「まぁね~、先生愛負けませんから」

…やっぱ、千晃だ。こーゆーところモテるんだよね〜。

次の日も私たちは、保健室にやってきた。
今日は理子抜きで。

あの後から理子とは話してない。