「希美、大丈夫。きっと、戻るよ。お母さんに想ったことをきっちり落ち着いて伝えたらわかってくれるよ…先生にも話したらなにか変わるかもしれないし、私は希美の味方だから」

「ありがとう…穂花」

明日、学校に行って…先生と話しよう。

自分が進まないでいたら、何も変わらない。

なんとかして、前みたいに戻るんだ。


──────ピンポーン

「誰だろう?千晃かな?」

「かな?」

穂花のあとに、
私も涙を拭きながらついていく。

「はーい」

「あ、穂花?私、千晃!!」

やっぱり、千晃か~。

穂花が、ドアをゆっくり開ける。