3人で笑いながら歩いていると、相川くんが急に立ち止まった。
2.3歩先に進んだ私と桜井くんが振り返る。
「相川くん?」
「慎一どした?」
2人同時に相川くんを呼ぶ。
「ゆず先輩…。明日まで我慢してください。明日まで耐えてください」
「え…?我慢…?どういう…」
相川くんは下唇を噛んで
「翔先輩のことです」
って苦しそうに言った。
「それ以上は聞かないでください。でも、あとちょっとだから…」
相川くんが下を向いて歩き始めて、私の背中をポンと叩く。
「スパイク練習付き合ってもらえませんか?一也ばっかりズルいです」
無理矢理笑った相川くんの笑顔は、苦しそうだった。
「しょうがねぇから俺も付き合ってやるよ」
桜井くんが手を伸ばして、背の高い相川くんの頭をくしゃくしゃってした。
「っ…!何すんだよっ」
「シケた顔してんなよー!梅雨前にジメジメさすなアホ!」
2人とも優しいね。
「よしっ!体育館戻って桜井くんのトスでスパイク練習だー!私も打っちゃうよー!」
2人の真ん中に入って両方の背中をポンッと叩いた。

