桜井くんのトス練に2人して没頭していて、時間を忘れる。
あっという間に部活終了の時間になっていた。
「一也ー、ゆずセンパーイ。もう終わりですよー」
キャプテンに指名されたらしい相川くんが、私たちを呼びに来た。
「あれ?もうそんな時間ー?時間経つの早いね」
「ホントホント。あーめっちゃ楽しかったーー!」
桜井くんが大きく伸びをしながら嬉しそうな笑顔になる。
「なー慎一。ゆず先輩めっちゃすごいんだぞー」
私を真ん中に、3人並んで歩きながら桜井くんが相川くんに興奮気味に話しかける。
「あー?ゆず先輩がめっちゃすごいのは知ってるよ」
「ちげーよ。スパイカー全員の特徴と1番いいアタック打つ打点完璧に知ってんの」
桜井くんのドヤ顔。
(何で桜井くんがドヤ顔なの…)
なんだか2人の会話は微笑ましくて、いつもこっちまで笑顔になっちゃう。
「ゆず先輩、すっごいよくみんなのこと見てますもんね。マネージャーの仕事しながら」
相川くんが私に笑いかける。
この子たちは母性本能をくすぐる。
本当に可愛い可愛い弟たち…みたい。

