「もし彼氏とダメになったら、俺がもらってやるから」
ベンチに立て膝ついて、膝に伸ばした腕を乗っけて、その腕に頭をコテンってしながらそんなこと言われたら…
(たいがい惚れるでしょ…)
「洋平くん、女子が惚れるツボ知ってるよね」
「…そんなことないよ」
その顔、そんなことなくない。
女子がキュンってするポイントを知ってる。
そんな顔。
「…女の子みんなにそんなこと言ってるんでしょ」
「言ってないよ。どんだけチャラいんだよ」
頭コテンってしたまま少し笑って言う。
(…これも計算か…ミスター胸キュン)
「嘘だぁ」
笑って洋平くんの顔を覗き込んだ。
ふいに手首をそっと掴まれる。
「嘘じゃないよ。みんなになんて言わない。今まで言ったこともないよ」
そんな顔して言わないで。
そんなにまっすぐ見ないで。
これ以上、踏み込まれたら…。

