その背中、抱きしめて 【下】




「ねぇ洋平くん。高遠くん、私と離れたくないって言ったの。何でだと思う?」


思い切って聞いてみる。

同じ男の子ならわかるかもしれない


洋平くんは少し考えて


「…その女とカレカノごっこしてるのは事情があるとか」


って言った。


「事情…?」

「例えば…弱みを握られてるとか、あとはゆずを守るためとか」


弱みとか、私を守るために…?

そんなことってありえるの?


「まさかって顔してんな。でも今の話聞くに、それしかありえないと思うんだよなー。たぶんゆずに言った″離れたくない″っていうのが本音なんじゃないんかな」



そうなの?

そうなの?高遠くん。



「昨日高遠にくっついてた子、なんか自分の思い通りにするためなら何でもやりそうな感じがしたからさ。俺、チャラく見えてるかもしれないけど、けっこう冷静に女の子見てるよ。だから俺の推理合ってると思う」

洋平くんがVサインして笑った。