___放課後
「橘く〜ん!!」
橘くんはチラッとわたしを見るとカバンを持ちこっちに歩いてくる。
「帰ろ帰ろ帰ろ〜!!!」
「……有明さんは元気だね。」
「当たり前じゃん!だって好きな人と帰れるんだもんっ。」
「っ、そ、うなんだ…」
「うんっ!」
すると橘くんはそっぽ向いてしまった。
どうしたんだろう?
「じゃあ…帰ろっか。」
橘くんは知らないんだろうなぁ。
その何気ない一言でわたしは幸せな気持ちになれるんだよ。
あなたの隣を歩けることがすごく嬉しくて。
「…家どっち?」
「えとね、こっち!」
「ん」
さり気なくわたしの歩くペースに合わせてくれる、優しい橘くん。
「好きだなぁ……」
「っ!」
あれ、わたし今声に出てた…!?
「わぁあああ!!ごめ!!声に出すつもりはなくて!!!」
橘くんは、
またそっぽを向いてしまった。
ももももしかして、引いちゃった!?
やだやだまだアタックし始めたばかりなのに!!
「橘くんごめん
「有明さんって、ほんと直球だよね。」
よく見てみると、橘くんの顔がほんのり赤く染まっていて。
「橘くん……照れてる?」
「……あれだけまっすぐ言われたら誰だって照れるでしょ…」
もう隠せないと思ったのか開き直る橘くん。
〜〜〜〜っ!!
もうもう、可愛いすぎるっ!!!

