「…仕事?」


「うん…。やっと帰ってこれたのになぁ~。あぁあ…。」


「すぐに出かけるの?」

「…う~ん。朝飯は食ってく。」




私は黙って雅史にコーヒーを出して、あとは黙々と出張の荷造りをした。


………また居なくなる。



本当に仕事なんだろうか?
さっきの電話も女なんじゃ…?



………でも、もしそうだとしても、私に雅史をせめる権利はないような気がした。