「行ってやってもいいぞ」と、強気な声。
「うん。おいで」
そろりそろりとやってくる。早く来ても遅く来ても変わらないというのに。
「あのさ」
「なんだよ」
「俺、集中したいから話しかけないでくれる?」
「はあっ?」
「なに? なにかして欲しかったの?」
「んな……ことねえよ」
「いるりも少しは勉強したらいいのに」
「がり勉」
「……」
「のり弁! 駅弁!」
あ、怒らせたか。いるりは謎の言葉を発してきた。
横を見ると、やっぱり怒った顔。
「なに? 食べたいの?」
「全然、全然」
ごろりと床に寝そべった。不貞腐れたらしい。



