外には離れがあった。
離れを開けてみると、台所とトイレと物置。
物置には蜘蛛の巣があり、これまた不気味な物が置いてあった。

トイレと書いてある場所を一応確認すると、
先は真っ暗で何も見えなかった。
強いて言うなら、無駄に長い廊下に、なぜか、
男性用、女性用と書いてあった。

一見すると、外見からはおよそ不自然な長さの
長い廊下・・・。

仮に緊急事態でも、とても使用する気には
なれなかった。

一歩足を踏み入れたら、
世界が一瞬歪んだ気がしたからだ。


結局、外の木の根元に腰を下ろし、
目を閉じた。
心地良い風が流れていた。
それに、甘ったるい不思議な果物の様な香り

次に目が覚めた時には、
朝日が昇ろうとしていた・・・。