後は、っと、押入れか・・・。
うーわ・・・。ここはちっとキツいな・・・。
けど、この世界を救ってもらうには
しかたねーか。ここまで人が来たのは
初めてだからな・・・。

そう呟いたおじさんは、やっと泣き止んで
落ち着いた私の背を無理矢理押して、
歪みに入れた。


そこは、海の上だった。
海の上で、おじさんと私は、
小さな木の船に乗っていた。

大嵐が来ていて、落ちてしまいそうなほど
船は揺れ、飲み込まれそうな大波が
あちこちで起こっていた。
土砂降りが降り、体はあっという間に
冷たくなっていった。

しかもよくよく見ると、
岩だと思っていたものは、
変な巨大な生き物だったりする。
たまに大口を開けたとき見えるのは
鋭い歯だった。