あの話の後、兄から今日は闇取引が行われるという情報を聞いた。

それをはやく言ってくれないか、寝たかったのに。
そう思いながら夜に備えるため、私はしばらくの仮眠へと入った。



数時間後、予定の23時。
私は家の前にいた。

「尊、相手は警戒してる。周りには10人弱の組員が。どうする。」

10人…。
よくそんな大人数で動いたな。
私達でなくてもバレるぞ。

はっ

鼻にかかった笑いをこぼす。