マユは自分の言葉にうなずく。


「恋だよね。‥‥でも、どんなにかっこいいの〜?ナナが一目惚れなんてさっ!」


「‥‥ヒトメボレっ!?」


マユのセリフに思わず反応する。

私は一目惚れのつもりなんて全然なくて‥‥どちらかといえば“一言惚れ”?


ううん、

言葉なのか、

ハルトの姿なのか、

そんなことはもうわからなくて。



恋って、頭でするものじゃないんだなぁってつくづく思った。



「でも、ハルトさんって二十歳なんだよね?彼女とかは‥‥どうなの?」


マユが心配そうに聞いてくれる。


「わかんないの!聞けなくて!」


「そっか。でも誕生日祝ってくれるって言ってるし脈アリじゃないっ!??」


「そうなのっ?」


くいついてしまう私。


どうして、誰も信じられないって思ってた私がジェットコースターに乗ってるみたいに恋をして、恋の病にかかってしまったんだろう。


それが、恋なのかな?

いつ訪れるかも、

いつ堕ちるのかも、

まったく予想できないのが恋なのだとしたら‥‥



これは私の初恋だった───。