少し鼻にかかった、あの声。


笑うときに困ったみたいに下がる眉。


まつ毛の長い瞳。


あなたを彩るすべて。


嫌なところさえ、


大好きだった。






ハルト…



ハルト…




ずっと、



ずうっと…



愛してる…。




私はそっと引き出しを開ける。

あの日からしまっておいたハルトがくれた、あのリボンの指輪を取り出す。

そして、

左手の薬指にはめた。



もう


はずさないよ…。



私も心の中で、



ハルトを想い続けても…



いいよね……?



ねぇハルト………