小さな花 〜あなたを愛した幸せな時間〜

「かわいい…!」



そう言って笑う私を先生がニッコリと笑ってみてた。










「お洗濯取り込まなきゃ!」


学校を辞めて母になることを決めた私は、“家のことをきちんと手伝う”という条件で出産を援助してもらうことに決まった。


でも今はつわりで食べ物全般がダメだから、主に洗濯係。

でもほんとは洗剤の匂いもキツイ。

でも、頑張らなきゃ…!



ベッドから立ち上がり、ふと視線を動かすとその先にケータイのメールのランプが光っていた。




「あ…メール…。」



トクン―――



呟きながらも胸が小さく弾んだ。



―――もしかして…?



私はケータイに手を伸ばすと受信メールを表示する。



《HARUTO》




消すことの出来なかった、その名前。

きちんと並んだ綴り。




私は喜び出しそうな心を抑える。