さっそく声がかかる。

振り向くとサーファーっぽい2人組がいた。

「ふたりともカワイイね〜!遊ばない?」


───は?


こいつらアホじゃないの?
「かわいい」っていった男を見て思った。

かわいいのはマユだけ。

私はミニクイ。


誰に似てるかわからない目。

誰に似てるかわからない鼻。

誰に似てるかわからない口。


‥‥誰に似てるかわからないワタシ‥‥。



「あ〜カラオケでも行かねぇ?」


サーファー男が催促するように誘ってきた。


「ん〜!どぉする?ナナ。」

マユが私の顔を覗き込む。

このカオは
《ま、いんじゃない?》
のときのマユの表情だ。

私は目だけで頷く。

《OK》って。


そして私たちは4人で歩き出した。