いくら美人なマユだからってそんなに短い時間で20人にナンパされるなんてことはないよね…。


ていうことは、マユ…何時間そうして探していてくれたの…!?


私は改めてマユの想いに心を熱くした。

こんな親友がいる私は、なんて幸せなんだろう…!


「それより…出来たら今から家に来れない?私が行ってあげられればいいんだけど…親、うるさくて。」


マユの真面目な声を聞き、現実に戻る。


マユは続けて「ゴメン」と申し訳なさそうに言った。


「ううん!わかった。行くよ!」


私はそう答えると家を出た。


―――もちろん。


心配をかけないように、お母さんに行き先を告げて…。


「冷やしちゃダメよ?」


そう言って掛けてくれたストールがとってもとっても暖かかった…。