―――でも……。


これは後で聞いた話…。

お父さんはお母さんと二人きりの時、こう言っていたらしい…。


「俺たちがナナの子供の父親のかわりをしていってやろうな。」


…と…。



その気持ちが、涙が出るほど嬉しかった。


温かい、

温かい、

気持ちが心を満たした。


私は、


ひとりじゃない…。


ひとりで勝手にひねくれて、


自分からひとりぼっちになっていただけなんだね…。




ありがとう。



お母さん。

オトウサン。

チカ…。




大切な、



私の、



家族…。



世界にひとつだけの、



私の“居場所”… 。





こんな“居場所”をこの子にも作ってあげるんだ。




そう、

心に決めた。