小さな花 〜あなたを愛した幸せな時間〜

「子供を産むってことは自分の全てを捧げること。なんにも出来ない赤ちゃんと24時間向き合うこと。寝ることだって、休むことだってままならない。もちろん遊びになんてモチロン行けないわ。180度生活が変わるの。すべてが赤ちゃん中心の生活になるのよ。それは簡単なことじゃないわ…特に、ナナはまだ若い。遊びたい盛りなのに…」


「………」


「それをナナは出来る?周りの友達をきっと羨ましく思うわ。そして産まなければよかった…そんなことはもう思えないのよ?」


「………」


私は返す言葉が見つからなかった。

絶対に大丈夫、そう言うことは出来なかった…。

甘かったのかも知れないって、そう思った。


「16才のナナとなんにも出来ない赤ちゃん。どうやって二人で生きていくの?」


「………」


すべてがお母さんの言う通りだった。


やっぱり私はコドモだった。


「…でも…」