小さな花 〜あなたを愛した幸せな時間〜

私は自分を責めた。


あふれる涙をこらえ、静かに車から降りた。


そして


降りた瞬間、全速力で走った。


早く逃げたい…!


1ミリでも遠くに…!


1秒でも早く…!


そう思ってズキズキ痛む体を引きずって走った。



自分のバカさに泣けてきた。


でも、まだ泣けない…!


愚かな自分に腹が立った。


家に戻ると、シャワーを浴び泣いた。

それまで我慢し続けた涙は止めどなく溢れた。

ずっと、

ずっと…

シャワーを浴び続けた。



でも、



消したいものと、
消したくないもの。







ハルトに愛された体は…


―――もう、ない……。