小さな花 〜あなたを愛した幸せな時間〜

とぼとぼと歩く4月はなんだか淋しい。

春なのにまだ寒さが残る夕方。

あちこちにカップル…。



私は気持ち悪さをこらえながら歩き続ける。



なんなんだろう…

失礼にも程があるよね…

自己嫌悪。

まさか本当にユウくんのことが気持ち悪くて、なんてことあるはずないのに…そんな風に見えたかな…?


気持ち悪さと自己嫌悪で潰れそう…。



家への通り道。

商店街を通る。

クリスマス。

サトルと手をつないで歩いた。

そしてハルトと再会した。

私にとって平気な道ではないけれど、あまりの気持ち悪さに遠回りする元気もなかった。



花屋さん…
大好きなチューリップ、あるかな…?

八百屋さん…
フルーツ食べたいなぁ…。

薬局…
そういえばシャンプーなくなりそうだった…。


気持ち悪さから自分を誤魔化そうと、今考えなくていいようなことをつらつらと考え続けた。


シャンプー買わなきゃだけど確かナプキンもなかったんだ…。