マユとヤヨには新学期、始業式の後にようやく話した。


メールや電話で言いたくはなかったし、あのホワイトデーからマユやヤヨに会う機会もなかったから…。


それに…。


なにより自分自身がその現実を受け入れられなかった。

誰にも会いたくなかった。

誰とも話したくなかった。

誰にも私を見て欲しくなかった…。



でも、新学期を目の前にした春休み最後の日。

私は明日からの毎日を覚悟した。

生まれ変わろう…。

新しい毎日を頑張るんだ…と。

そう決心したんだ。







「ハルトね、前の彼女が妊娠してたの!」


言葉を失う2人に続けた。


「ハルトと別れちゃった!」


なるべく明るくそう言った。
心は泣いてるのに顔では笑っている私を見透かしたように2人とも何も聞かなかった。