シュンは中学高校の同級生でハルトの一番の親友だった。


部活も一緒にサッカーを続けた。

好きな人の話もたまにした。

悪ふざけもしたし、
いたずらもした。


いつも隣で笑って
部活を引退すると放課後は缶ジュースを買い、公園で語って‥‥。


───そのシュンが‥‥死んだ?


ケータイからはナナコの泣き声が絶えず聞こえていた。



『何で‥‥?』



そう聞いた自分の声があまりにも擦れて情けなかった。



『昨日交通事故で‥‥。私のこと送ってくれた帰りに‥‥』


ナナコの声がとぎれとぎれに聞こえなくなる。


ナナコにはお正月に地元に戻ったときにシュンに紹介された。



「俺の彼女、ナナコ。」


そう言って嬉しそうに笑ったシュンの顔が頭の中に駆け巡る。


嘘だろ‥‥。


ハルトは信じられない気持ちと、現実なんだと理解する気持ちの板挟みになっていた。