ホワイトデー当日。


ハルトが迎えに来てくれるのをワクワクして待つ私。

7時の約束に合わせて支度をした。


今日はお姉さんぽいグレーのアンサンブルニットにフレアースカートを合わせる。

足元はブーツで、ニットの上には黒いベロアのジャケットを羽織った。


髪はゆるく巻いて、いつもは下ろしている前髪をナナメに流した。


鏡をのぞくと自分でも驚くくらいに大人っぽく見えた。


―――私、こんなカオだったっけ…?


童顔がコンプレックスで幼いのを気にしていた私の顔。

いつの間にか少しずつ大人になってたのかな…?




♪♪〜♪♪♪〜


ケータイの着信の音に私は鏡に背を向け、表へと飛び出した。