「もう、離れないでね…?」


「あぁ。」


「絶対、約束だよ?」


「約束するよ。」


ハルトの目を見つめる。
豆電球だけの薄暗い部屋の中なのにハルトの顔、よく見えるよ…。
こんなに近くに、
触れられる距離に…。


私たちは指を絡める。



―――ゆびきりげんまん。


…ねぇ、ハルト?

あの時のゆびきりげんまん。
ハルトの指の冷たさは、今もはっきりと思い出せるのに…
あのゆびきりげんまんの効果はもう消えてなくなっちゃったのかな…?


教えてほしいよ…


ねぇ…


ハルト…。