「ホント、いい加減にしてくんないッ!!?」


マユの部屋。
珍しく3人。


声を荒げているのは、ヤヨ。
…ヤヨがこんなにも怒っているのは…私のせい。

私が「サトルと別れた」って、そう言ったから。



「ヤヨ!落ち着いて!ねっ?」
マユはおろおろとヤヨをたしなめる。

「…ごめんなさい…」
私はただ謝り、うなだれる。



「ハルトさんと偶然会って告白されて?それでサトルと別れた?そんな勝手な話ってある!?サトルの気持ち…なんだと思ってんの!?」



ヤヨの言う通りだ…。
ほんとうに、ヤヨの言う通り…。


「でも…私、ハルトとも付き合わないよ…。」


私が言ったその言葉は更にヤヨを怒らせた。


「何、偽善者ぶってんのよ!?それってただの自己満足でしょ!サトルと別れた意味ある?じゃあなんで別れたのよ!!」


「…それは…っ!こんな気持ちで付き合うなんてサトルにも悪いから…」

「へぇ?サトルってナナがハルトさんのこと好きでも、それでも付き合いたいって言ってたじゃん!」