私はその楽しそうなマユの話を聞きながらボンヤリしてしまった。

そんな私の様子に気付いたマユは私の目の前で手を振った。

「もしも〜し!ナナ?」

「…あっ!ゴメンっ!」

「ちょっとぉ〜!幸せボケぇ?」

結局話はここに戻ってしまった。


「で、どうだったの〜?」
マユは私に話をせがむ。

―――でも…私は何て言っていいのか正直言ってわからなかった。

恥ずかしいとか、
照れてるとか、
そういうことじゃなくて。
ただただ何て言ったらいいのかわからない。



「……秘密だよーッ!」



私はわざと明るく言うと目の前の温かいココアの入っているカップを手で包み込む。

そっと持ち上げ、口にはこぶとほかほかと体が温まっていくようだった。


―――私、今…幸せなのかな…?


自分でもわからないんだ…。