トゥルルルル―…トゥルルルル―…


カーテンの隙間から洩れる光。
眩しさに顔をしかめた。

頭、痛ぇ…。

朝っぱらから遠慮もなく鳴り響くケータイにイラつく。
誰だよ…こんな朝から…。

しばらく鳴り続けているケータイに根負けしゆっくりと体を起こす。


「…ハルトくん…?」


…ん?

……!!


俺は一瞬で目が覚める。
それと同時にケータイはピタリと鳴りやんだ。


―――マジで…!?


…そうだ…
そうだった…。


ナナのツーショットを見てしまった俺はアパートに戻り、ナナコの作った料理もそこそこに酒を煽り続けた。


ナナコの用意したワインやらシャンパンやら、はたまたビールや日本酒まで手当たり次第に飲み漁った。


…お陰で滅茶苦茶に酔った。
こんだけ混ぜてほぼ空きっ腹に飲めば誰でもいっちょ前の酔っぱらいになれるだろう…。


そしてナナを忘れようと手当たり次第に飲んだ挙げ句、今度は自分に対しての怒りとどうしようもない虚無感に苦しんだ。

もうどーにでもなってくれ…。
もういい。
誰でもいいから俺に安らぎをくれ…。