自分が情けなくて今更ながら絡み付くナナコの腕を払ってしまった。
「…ハルト…くん…?」
不思議そうに俺を見るナナコの目すら鬱陶しい。
自分が蒔いた種なのについ八つ当たりをしてしまうちっせぇ俺。
「ゴメン。今日は帰らせて。」
俺はそう言うとナナコの答えを待つことなく歩き出した。
「ちょっ…ハルトくん!」
慌てて付いてくるナナコを地元まで送る。
長い道のり一言も言葉は出ず、ただカーステレオの音楽が鳴り響いていた。
それも俺にとってはただの雑音。
音楽として成り立ってはいない。
頭の中に浮かぶのはナナのことだけ。
地元までの数時間俺の頭はナナの泣き顔だけ…。
ナナコを地元に送り届けるとホッとした。
とんぼ返りしてアパートに戻った俺はソファーにたおれこむ。
もう何も考えたくない。
どうにもならない運命ならもう何も考えたくない。
忘れられるものなら忘れたい。
すべてを…
でも忘れられるわけがない。
俺は恋をした。
恋をしたんだから…―――。
「…ハルト…くん…?」
不思議そうに俺を見るナナコの目すら鬱陶しい。
自分が蒔いた種なのについ八つ当たりをしてしまうちっせぇ俺。
「ゴメン。今日は帰らせて。」
俺はそう言うとナナコの答えを待つことなく歩き出した。
「ちょっ…ハルトくん!」
慌てて付いてくるナナコを地元まで送る。
長い道のり一言も言葉は出ず、ただカーステレオの音楽が鳴り響いていた。
それも俺にとってはただの雑音。
音楽として成り立ってはいない。
頭の中に浮かぶのはナナのことだけ。
地元までの数時間俺の頭はナナの泣き顔だけ…。
ナナコを地元に送り届けるとホッとした。
とんぼ返りしてアパートに戻った俺はソファーにたおれこむ。
もう何も考えたくない。
どうにもならない運命ならもう何も考えたくない。
忘れられるものなら忘れたい。
すべてを…
でも忘れられるわけがない。
俺は恋をした。
恋をしたんだから…―――。

