―――犬!!?



なんだか昔飼ってたチワワみたいな感覚。

可愛くてほっとけない。

そっか〜!
犬だ!

まるで子犬。
不安そうな目をしてついてくる捨てられた子犬みたいな…。
…あ!
でもチワワの捨て犬は見たことないな…。



俺は自分の中で少しスッキリした。



そして。



初めて人にシュンのことを話した。
話すつもりなんてなかったんだけど…。
でもいつの間にか話せてた。


なんでかな?
なんで話せたんだろう…?

俺は自分の思う道を突っ走るタイプだ。
だからよくいえばマイペース?
自分がある?

でも悪く言えば強引?
ゴーイングマイウェイ?


だから自分のことがわからないなんて初めてだった。

自分の中でペース崩れまくりの俺。




自分でも不思議だった。

ナナは黙って俺の話を聞いていた。

そして見てしまった大粒の涙。

この小さな子犬のような女の子を守りたい、そう思ったんだ…。