「俺もけっこー酔っちゃった!」


サトルがなんかカワイイ。


「ナナぁ〜!」


「ん?」


「好きだよ?」


「うん。私も…好きだよ。」


私はそこまで酔ってないからテレる。


「ホントに?」

「ほんとだよ!私、サトルにとっても感謝してるし、サトルなしの生活なんてもう考えられないもん。」



「……」



サトルが黙る。


あれ…?
私なんか悪いこと言っちゃった…?



「サト…」


「山口慧は矢野奈々のことを愛してまーす!」


…え?


突然サトルが叫ぶ。
あのーここ田口くんちの庭ですけど…?


「山口慧はー矢野…」
「ストーップ!!」


私は慌ててサトルの口を手でふさいだ。


「わかった!わかったから!ね?」


するとサトルは少しいたずらっぽく笑う。



そして、



「ホントに、好きだよ…ナナ。」


そう言って私を抱き締めた。




「…くしゅん!」




くしゅん!…?





「あーーー!!!」




声の方を見るとそこには我先にと覗くクラスメイトの姿が…。



「ねぇサトル…みんな見てるよ…?」



「えっ!マジで?」



私たちはまた慌てて離れたのだった…。