小さな花 〜あなたを愛した幸せな時間〜

田口くんが帰ってくるとみんなあっという間に酔っぱらいになってしまった。



するともうただの酔っぱらい親父状態…。



「矢野はぁ〜サトルのぉ〜どこっらへんにぃ惚れたわけぇぇ？」



ほんとただの酔っぱらい…。



「あ〜優しいとことぉ…」


「ナナ、いちいち答えなくていーからッ！」



サトルが止める。

でもそんなサトルも結構酔ってる。



「優しいとこぉ？？サトル優しいのぉ？どんな感じにぃ？」

「いいよなぁ〜俺もキスしてぇ…」

「ぐふふ…」



なんかおかしい方向になっていっている。



「おめーらいーかげんにしろって！」



サトルは呆れ気味で言うと「外出よっか？」と私の手を引く。


私たちが立ち上がると酔っぱらい親父と化した男の子達がニヤニヤした笑顔で見送ってくれた。


部屋を出るとすぐに庭がある。


そこの大きな石に座った。


「なんかゴメンな！あいつら酔いすぎ！」


サトルは私に手を合わす。


「いーよー別に！」


「セクハラっすよね？」


「あはは！酔ってるしいーよ！」