「ふふ!」



サインがもったいぶって意味深に笑う。



「なにっ!誰ー?」



「聞いて驚くなよ〜!」



まだ引っ張るサトル。



「ヤヨだよ!」



「……?」



「お〜い!ナナさん?」



「……」



頭の中真っ白!



嘘!



ヤヨーーー!??



「…ウソー!!!!!」



私が絶叫するとサトルは満足そうに「ホントー!」って笑った。



嘘〜!



あの、ヤヨ…!?



しかもうまくいったってことはヤヨがOKしたってことだよね?


すごいビックリ!


私たちは興奮のうちに教室に戻った。


教室ではヤヨが特に変わった様子もなく片付けの指示をしている。



「ヤヨ!」



サトルが呼ぶとヤヨは私たちに気付いて複雑な顔で笑った。



「とにかく片付けるの手伝って!」


でも


…ヤヨはいつものヤヨだった…


「…ハイ。」



私たちは委員の言うことを素直に聞いて片付けを手伝い始めたのだった。