小さな花 〜あなたを愛した幸せな時間〜

教室からは見えない死角の階段。



至近距離にいるサトル。



サトルが見つめる瞳。



「…ナナ…」



サトルの私を呼ぶ声…。



私たちはごく当たり前のようにキスをした。



私たちの初めてのキス。



サトルらしい
柔らかい
温かいキス…。



ねぇサトル…
私たちはすごく自然にキスをしたよね?


私の心の傷は少しずつ癒えていたのかな?


あなたの優しさにふれて


少しずつ


少しずつ


癒えていたのかな…?



いつのまにか男の人に対する恐怖は少しずつ影を潜めたの。



オトウサンに心を開くことは、
まだ出来ないけれど…